フライブルグの建築家|ドイツ築20年以上の『エコハウス』がすごい!

1986年4月26日に旧ソビエト連邦で起きた『チェルノブイリ原子力発電所事故』。爆発による放射能物質の飛散はウクライナ、ロシア、ベラルーシそして周辺のヨーロッパにも及びました。

この事故をきっかけに世界では原子力による発電の問題が大きく示され、人々が脱原発に踏み切る契機になりました。ドイツでは2000年に『再生可能エネルギー法』が制定され、現首相のメルケル氏は地球環境の問題に積極的で、2022年までに原子力発電所の稼働0に、再生可能エネルギーの促進をしています。

 総発電量のエネルギー源別割合      (単位:%)

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(出典 http://www.de-info.net/kiso/atomdata01.html)資料:Arbeitsgemeinschaft Energiebilanzen e.V ”Bruttostromerzeugung in Deutschland ab 1990 nach Energieträgern” (2016.01.28)

ドイツの『パッシブハウス』


パッシブハウスとは、暖房や冷房機器に頼ることなく、自然のエネルギー(太陽光など)を有効的に取り入れることで快適な住まい環境を作る省エネ住宅のことを言います

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ドイツの住宅には近年ソーラーパネルが取り付ける家が増え、そこで発電した電力を住宅に活用し、更に電力会社がその電気を買い取るという仕組みがあります。

この取組みは日本でも『再生可能エネルギーの固定価格買取制度』として2012年7月1日より始まりました。国が定める固定価格で電気事業者に調達を義務づけ、送電網を通じて生活の電気として供給されます。ここではこの制度について言及しないものとしますので、詳しくは他のサイトを参考に御覧ください。

ドイツの事例に見る固定価格買取制度の変遷

気候を生かした発電


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このような再生可能エネルギーを活用した住宅が一般的に普及している要因はドイツの気候と深く関係があります。

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(左 国土交通省 気象庁ホームページよりデータ引用 グラフ作成者:Takahashi Yumi)

(右 出典 http://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/monitor/normal/about_normal.html

日本と比較してみると、降水量が少ないため、日中太陽が出ている時間が多いようです。特有の気候を活かし太陽エネルギーの蓄積や、効率的に屋内に光を取り込むことで、化石燃料に頼らない電気の需給を可能にしています。そのせいもあってか、ドイツでは移動手段として自転車を利用する人が多く、スマートフォンを通じて町中に置かれた自転車のレンタルサービスがあるほどです。

ヘリオトロープ


フライブルクの建築家、ロルフ・ディッシュさんは『太陽建築家』『エコ建築家』として建築業界で有名な方で、太陽光発電や省エネ住宅が一般的になるずっと前から、太陽エネルギーを建築に利用することを考え、実行してきた人物の1人。unknown(出典 http://plaza.rakuten.co.jp/solar08/diary/200901230000/)

ヘリオトロープとはギリシャ語で「太陽に向く」という意味で、彼が建築した「ヘリオトロープ」と呼ばれる家は、太陽を追いながら、家自体が回転し、室内に射し込む太陽光をコントロールするというとてもユニークな設計をした住宅です。部屋の温度を快適に保ったり、ソーラーパネルが太陽を追いながら回転し、効率よく太陽光を得られるようになっています。432212f6(出典 http://karapaia.livedoor.biz/archives/52154126.html)

近未来的な形をしたこの住宅は1994年に建築され、円筒形の形をした4階建となっています。映画の秘密組織の基地とかに出てきそうな感じ…。このような建物が今から22年も前に作られたとはとても驚きです。エコハウスというと薄いブラウンや落ち着いたイメージがありますが、芸術的で未来を予兆させるようなデザインの家はなかなか日本では見かけることはないですね。2012年のBS朝日の番組で米倉涼子さんがこの家を訪れていましたが、内装もとても素敵で、変わった形からは想像できないくらい広々とした空間の住宅でした。

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エコ推進国として、様々な取組みを進めるドイツでは自動車の排気ガス削減区域や、ペットボトルのリユース(ドイツの飲料品でペットボトルに傷があるのはリユース品が多い)、食料品のサプライチェーンの可視化など、環境を考えた生活が一般的になっています。もっともっとたくさんのことを知りたくなりますね。もちろん、知らないことだらけな自分自身も。という気持ちで色々なことに目を向けていきたいと思います